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―駅までの道。
自分のヒールの足音がずいぶん気になる。歩調もいつもより早いのかもしれないけど、よくわからない。
赤信号を待つ時間が長く感じられて、なんだかイライラした。
コンビニで新発売のコーヒーを見つけた。つい隣を見たら、知らないオジサンが定番のコーヒーを手に取っていた。
商店街の窓に映るアタシは、ちょっとだけ背中が丸まって見えた。
コーヒーを飲みながら、そっと背伸びをして曇り空を見上げる。
『…やな天気』
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