12月24日 お昼時

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「そうですね。 色々味見してみたいですし」 「よし。 あっ、ちょっとすいません」 通りかかった店員を捕まえ、ちゃちゃっと注文を済ませる。 店に入ってもうすぐ小一時間。 上映時間からしてデザートを食べ終えシアターに向かえば、うまくアルを拾えるだろう。 「そういえば」 「ん?」 「本日から冬季休業ですけど、今のところ何かご予定は?」 「どこかで一回、遠出しようかなって考えてるくらいだよ。 お前は? 大学はAO入試で決まったって言ってたよな」 「はい。 でもどこかは知りませんよね?」 「なんだその得意顔。 そりゃ当然だろ。 教えてもらってないし……ん、絶対訊いてやるもんか」 ハルはマンゴー味の飲む酢を飲みながら、小学生のように目して顔して意思表示した。 普段はしっかり者のハルだが、マーシャが駆け引きなど持ち出してこようものなら、あまり見せることのない一面を持ち出して抵抗する。 友人相手でもなかなかこうはいかない。 「……いいですよ。 こういうところ、素直じゃないって彩夏さんに何度も伺いましたから」 「アルにも姉さんにもこの辺は素直だよ。 お前限定だ」 「ちゃんとそう伺ってます…………同じですよ、ハル様と。 また四年間よろしくお願いします」 「…………」
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