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私は自宅へ戻る前に、更に手頃な対象がいないか、少し散策する事にした。
その間、先ほど捕獲した袋の中の奴を覗いて見た。呼吸はあるが、まだ気絶しているようだ。その上、口、目、それと尻の辺りから血液らしきものと、緑色の液体が出てきており、袋に少し溜まってきている。
「何て汚いありさまだ…」
こやつが死に絶えるのは一向にかまわない。私は通りすがりの民家の石の塀に袋ごと振り回し、強い勢いを付けて叩き付けてみた。
バッ!グシャ!
袋の内側が血染めになった…そして袋が破れてしまった。破れた部分から、赤緑の液体が垂れている。
「汚いな…生きていても、死んでも迷惑な奴だ…とんでもない。」
中を覗いてみると、頬の部分から口まで割れている。衝撃で破裂したのか?しかしこれくらいでも翌日には復活するらしいので、予備の袋に移し替え再び歩き出した。
「ん…!またいた。いくらでもいるな…」
街灯下のゴミステーション。どうやら必死に資源ゴミを漁っているようだ…。黄緑色だから、また一番小さい期か?
私は気付かれぬように、ゴミ漁りに必死なボテンの後ろに行こうとした…。
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