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「次!」
ここはある国の港だった。
今から船に入ろうとしているのは人間。
それを指示しているのは人間の皮を被った怪物。
「次!」
だが、一人の少年はその指示を聞かなかった。
「早くしろ!」
怪物は少年の背中を叩いた。
「聞こえてるのか!」
「ギャーギャー喚くな・・・」
少年は囁くように言った。
「何だとッ!」
―――――キンッ
その音に気付いた時には遅かった。
怪物の胴体は既に切り落とされていた。
「貴様!」
他の怪物達もそれに反応するかのように身構えた。
「大した知能を持たない雑魚には興味は無いんだよ」
少年は腰にある二本の刀の内、一本を抜いた。
その刀の刀身は黒く染まっていた。
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