協力

2/10
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
「次!」 ここはある国の港だった。 今から船に入ろうとしているのは人間。 それを指示しているのは人間の皮を被った怪物。 「次!」 だが、一人の少年はその指示を聞かなかった。 「早くしろ!」 怪物は少年の背中を叩いた。 「聞こえてるのか!」 「ギャーギャー喚くな・・・」 少年は囁くように言った。 「何だとッ!」 ―――――キンッ その音に気付いた時には遅かった。 怪物の胴体は既に切り落とされていた。 「貴様!」 他の怪物達もそれに反応するかのように身構えた。 「大した知能を持たない雑魚には興味は無いんだよ」 少年は腰にある二本の刀の内、一本を抜いた。 その刀の刀身は黒く染まっていた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!