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その中でも、超雪は群を抜く槍の腕前を誇る。民衆からは〈闘神〉と崇められるほどの存在で、息子の超水であっても、会話の際は緊張してしまうほどだ。
「人生で一度きりの初陣、ここで功を挙げねば今後が暗くなる。傷一つ負わず、敵を蹴散らしてみせよ。超家の武術を敵味方関係なく見せつけてやれ。――できぬとは言わせん」
「はい……できます」
父は超水をも上回るほどがっちりした体格であり、鎧がはち切れんばかりの肉体を保持していた。
今までに挙げてきた戦果は数え切れない。
それゆえ、息子が家名を汚すことなど絶対にあってはならないのだ。超水はその重圧とずっと戦ってきた。
彼が十八年間で培った武術を披露することになるのは、その翌日になってからであった。
†
官軍が姿を現したのは太陽が昇ってからすぐのことで、着陣後に官軍大将の曹紀(そうき)から会談の申し入れがあった。
峡英はこの申し入れをすぐに断った。
「煉州軍はただちに武装解除して降伏せよ」と言われるのは目に見えてわかっていたからだ。
交渉決裂となるや、官軍はただちに攻撃の用意に取りかかっていた。
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