名前も声もしらない。あいつらが待ってるはず

2/2
前へ
/8ページ
次へ
僕はあいつらが大嫌いだった。 痛めつけ、捕まえさえすれば何でも命令に従うあいつらが。 だからクラスの連中があいつらに夢中になって連れて歩いたり、戦わせるのが嫌だったし興味もなかった。 それを容認してる世界も大嫌いだった。 そんなある日、一匹のひんしのあいつらが草むらに横たわっていた。 どうせレベル上げとやらの餌食にされたのだ。 放っておくのも癪だったから家で手当てすることにした。 こいつが起きたら、いつでも出ていけるように窓は開けておいた。 朝起きると、隣に昨日手当てしたあいつが座っていた。 そいつは一日中僕について回った。 次の日、こいつを拾った草むらまでつれて来るが、いっこうに離れようとしない。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加