8/15 終戦記念日

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「それじゃあ、黙祷しますよ」 部長以外の全員が手を合わせた。 「黙祷」 パチッと電化製品のスイッチが入った音が聞こえ、何の音だろうと思っていると、この場に似つかわしくない、あの電化製品を立ち上げる音が聞こえる。 それは、つまり。 「何やってんですか、部長! ゲーム止めて下さいよ!!」 てめぇ、いい加減にしろ! 「別に黙祷中にゲームしちゃいけないなんて決めてなかったじゃねーか」 「当たり前じゃないですか!? 誰が黙祷中にゲームするなんて思いますか!」 部長は堂々と自分を指差して言った。 「オレ」 「俺」じゃねーんだよ! 小学生か!! 「部長、いい加減にして下さ――」 「はーい! ストップ、ストップ!」 止めてくれたのはまたもや米谷先輩だった。あ~、やっぱり、なんであなたが副部長なんですか~。 こいつと先輩が逆ならいいんです。こいつの言動に何も文句は言いません。 なのに、こいつが部長なんです。こいつが部長じゃなけりゃ、何でもいいんですよ、もう。 なんて私が脳内葛藤をしていると、米谷先輩の口から恐ろしい言葉が飛び出してきた。 「これ、ヒロちゃん、全部記録してるからね。この会の公式の記録に載っちゃうよ」 笑顔でなに恐ろしいことを――! さすがの部長も恐怖を感じたのか、自分からゲームとテレビの電源を切り、私の用意した資料を読み始めた。 「部長!」 「いいから進めろ、軽部!」 「はっ、はい!」
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