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みんなそろってうなづく。
「戦争が起こるのはいつも私達と関係ない理由から」
「なのに僕らが戦争に駆り出される」
「……すごく……理不尽……」
「だから戦争はムカつく」
私はまた長いため息をついた。
「そうすると、終戦記念日って何なんですかね。国が8月15日を記念日に設定している。そして、国主催で追悼式を開いたりして」
部長がソファーから立ち上がった。
「だから、他の団体でもやってるんじゃねぇの。本当の意味で追悼できないってな」
左手をポケットに入れたまましゃべり続ける部長。
「いろんなトコでいろんな人が、それぞれの理屈で追悼してたりしてなかったりしてんだよ。そう考えると、別に何でもないただの日だと思うけど」
部長! やっぱり、部長なんですね!
「でもま、昔そういうことがあって、関係ないはずなのに犠牲になった人がいて、理不尽な話しだぜ全くとかちょっとでも思い出せばいいんじゃねえの? オレらはさ」
そう締めくくり、部長はテレビとゲームの電源を同時に付けた。
って、何してんだ、コラァ!!!!
「部長何やってんですか!?」
「うるせぇな。見りゃわかんだろ、ゲームだよゲーム」
「ゲームって」
「もう終わっただろ、だからゲーム」
「確かに結論は出ましたけど」
「じゃあ、いいだろ」
よくねーよ!! さっきまでの私の感動をどうしてくれんだ!!!
あーもう、やっぱりコイツは全然部長じゃねー!!!!
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