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頬が痛い。
ううん。
頬も痛いけど心も痛い…
輝『それ以上、その言葉を言ったら…あたし許さないから!』
零『……』
輝『零さんのお母さんが、どんなキモチで貴方を産んだか考えてよ!!』
零『……』
輝『自分の命と引きかえにしても…それでも貴方を産む事を選んだんだよ。』
わかってる。
お母さんが自分よりも
あたしを優先してくれたって。
でも…
零『アンタに何がわかるの?あたしは立派に生きようと思った。何でもこなせる…そんな女に…。なのに…あたしは真逆のただの能無しの人間になってしまったのよ!』
どれだけ
頑張っても
何も見いだせなかった。
あたしは…
せっかく
もらった命を価値あるモノにしてる?
零『あたしは…価値がないの。』
輝『あるよ、たくさん…』
零『ないわ!!』
自分の事は
よくわかってる!
輝『まずは、零さんが生きてること。』
零『え?』
あたしが
生きてること…?
輝『それが、価値なんじゃないの?お母さんは、その事が1番の幸せだと思うよ。』
零『……』
輝『それに、零さんは…あたしが持ってないモノをちゃんと持ってるじゃない。』
加藤輝羅が
持ってなくてあたしが持ってるもの?
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