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「大変だったわね、千佳(ちか)さん…」
溜息混じりに話し出したのはMINAMOさんだ。
落ち着いた声ではっきりと喋る声は
大人のお姉さんって感じでいいなぁ、とか考えてしまった。
「まさかあの千華ちゃんが失踪しちゃうなんてねぇ…」
右手を頬に当てながら、
しなっってなりながら話すのは珊瑚さん。
………声を聞いても男だって分かる…。
ハッ!!
そうじゃない、そうじゃないだろ、ボク!!
今失踪って言わなかったか!?
「…なんとかなりそう?」
今度は溜息混じりに伯母さんが返事をした。
もう分かると思うけど、
伯母さんの名前は千佳さん。
ぼくの母さんとは双子らしい名前で、
千菜(ちな)という。
「扇、サングラス、取って顔を見せて」
あまり喋らなくて良いと言われていたので、
頷いてからサングラスを取った。
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