序章~龍玉の行方・異世界へ

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紫音「結構暗いね。稜。」 稜「そうだな。さっさと片付けるか。」 俺と紫音はいろいろ言いながら、倉庫の掃除を始めた。 稜「いろいろあるな~。なんだこれ?うわ!本物の短刀じゃね~か。こえ~。」 と俺は掃除中に見つけた短刀を見ながらそう言った。しかし、実際そう言いながら本物の短刀は使った事があった。 紫音「ん?ねえ~稜。ちょっとこっちに来て~。」 稜「どうしたんだ?紫音。」 と俺は見つけた短刀を持ちながら紫音に近づいた。そして、紫音が持っている物に目をやった。 稜「それ、巻物か?」 紫音「うん、ここの掃除してたら見つけたんだ。」 紫音が見つけたのは、二本の巻物だった。 稜「にしても何だろうな。この巻物?」 紫音「さあ?私もわからない。・・・って言うか!稜の所の倉庫から出たんだから。稜が何か知らないの?」 稜「知らないから。そう言ったんだろう。」 紫音「それにしてもどんな事が書いてあるんだろうね?この巻物?」 と紫音は巻物を見ながらそう言った。 紫音「ねえ、稜。」 稜「ん、なんだ?紫音。」 紫音「この巻物を広げて見ない?」 と紫音が俺にそう提案してきた。そして、俺もこの巻物の内容が気になったので、 稜「そうだな。見てみようか。」 紫音「うん🎵じゃあ、はい、これ。」 と紫音は俺に巻物の内の一本を渡した。その巻物には、名前が書いてあった。 稜「{龍玉の書 水ノ天}?」 紫音「へ~、そっちには、そう書いてあるだ。こっちはね。えっと、{龍玉の書 火ノ天}って書いてあるよ。」 と俺と紫音は巻物に書いてある名前をそれぞれ呼んだ。そして、 紫音「それじゃあ、広げてみようか?」 稜「あ、ああ。」 紫音「じゃあ、一斉に広げるよ。」 稜「オッケー。」 紫音「いくよ。」 稜・紫音「「一・二・三!」」 ばさっ!! 稜「え?」 紫音「何、これ?」 俺と紫音は目を見張った。俺と紫音が持っている広げられた巻物には、ただ一言だけ書かれていた。 {旅立ちの時} 稜「な、何だよこれ?」 紫音「私に聞かれてもわからないよ?」 と俺と紫音が考えていると、 ピカッ!! 稜「ぬおっ!」 紫音「きゃっ!」 突然、辺りが明るく光った。俺と紫音は突然の事で目をつぶった。そして、光が消えると、倉庫の中には、誰もいなくなっていた。
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