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で、気づいた。
ユウダイ
「…あれ?…湯呑み足りね~」
俺の班は6人。あと3つ分足りなかった。
ユウダイ
「せーんせー、川添せんせー」
カワゾエ
「はい?何ですか?」
ユウダイ
「もう湯呑みねーんだけど」
カワゾエ
「あれ?ホントだ。あ~、今回の和食の授業でかなり割られちゃったからなぁ」
ユウダイ
「マジかよ。ちゃんと監督しててよセンセー」
カワゾエ
「あはは。ごめんね嶺井君」
ふわりと笑う先生は、歳のわりに可愛らしい。男子生徒に人気があるのはもちろんのこと、美人なのに気さくな性格で、嫌味を感じさせない先生は女子生徒にも人気がある。
ユウダイ
「…で、どーすんすか?」
カワゾエ
「ん~どうしようか」
ユウダイ
「もうコップでいいっすよ~、俺ら」
カワゾエ
「え~。でもそれじゃせっかくの和食が台なしだもんな~」
先生割と頑固だなぁとか考えてたら、後ろから声がした。
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「あ、優大!うちらの班の分の湯呑みも取って!」
ユウダイ
「もう湯呑みねーよ」
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「え?うそー!」
カワゾエ
「ごめんね。数少ない湯呑み、前のクラスの子達がけっこう割っちゃって、もうないみたい」
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「マジー!?じゃあどうすんの~?コップ?」
カワゾエ
「コップでもいいけど、ちょっと味がでないんだよねー…」
川添先生がまた悩みだした。
ユウダイ
「よし麗華。お前ちょっと百均行って買ってこい」
レイカ
「はあ!?なんであたしが!行くなら優大が行ってよね」
ユウダイ
「俺は味噌汁を守るという使命がある」
レイカ
「…わけわかんないし」
その時、思い出したように川添先生がが声を上げた。
カワゾエ
「あ!茶道室!」
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