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「何用ですか?」
「単刀直入に言う。俺のことが嫌いだから嫁ぐのを拒否しているのか?はっきりとした理由を聞かせてほしい」
まっすぐに見つめられ、心の臓が跳ねた。
漆黒の双眸を見つめ返し続けることができず、視線を香へと向けた。
"嫌い"ではない。
"好き"なのだ。
質人として城へ来た幼いころから。
ずっと…。
だけど、私と貴方は"引き離される"。
その"運命"が"視えて"いるから。
そばにはいられない。
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