第一幕 匂い袋の香りと毒

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「何用ですか?」 「単刀直入に言う。俺のことが嫌いだから嫁ぐのを拒否しているのか?はっきりとした理由を聞かせてほしい」 まっすぐに見つめられ、心の臓が跳ねた。 漆黒の双眸を見つめ返し続けることができず、視線を香へと向けた。 "嫌い"ではない。 "好き"なのだ。 質人として城へ来た幼いころから。 ずっと…。 だけど、私と貴方は"引き離される"。 その"運命"が"視えて"いるから。 そばにはいられない。 .
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