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『弓道暇無し』
オレが思う部活---弓道への信念だ
以前に1日休んだだけで、的に矢が当たらなくなってからは、自主練含めて毎日練習するようにしてる
しかも今年は高校最後の夏
一日たりとも無駄には出来ない
「でもやっぱこの時期はダルいなぁ…」
初夏の日差しにウンザリしながらも、近くの公園をふと見ると
「どうしたんだろう?」
向こう側から1人の女の子が走ってくる
よほど必死なんだろうか、呼吸は不規則で荒くしきりに背後を振り返っている
公園で遊ぶにはまだ早い時間だったが、それだけならまだ遊んでいるのかな、と流しただろう
だが次の瞬間、オレは驚いた
向こうの茂みから跳び出したのは
「…うそん!?」
蝗の様な怪物と蜘蛛の様な化物が現れたのだ
「オラァ、待ちやがれェ!」
「逃げないと捕まえちゃうぞぉ?」
オレはペダルを思いっきり踏み込んで女の子の脇を走り抜けた
そして
「うおりゃぁぁあ!!」
「ハァ!?」
「いきなし止まベッ!!」
「……えっ!?」
後ろの奴等にロードレーサーをぶつけてクラッシュさせてやった
「あ~あ……」
オレの努力の結晶がぁぁ……
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