第1芯‐シャー剣‐

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「え?お?あっつ!」 『……はいこれで認識完了!じゃあこれっ』 また物を投げ渡され、慌てながらも手にする。 手に握られていたのは、シャープペンシル。 略称シャーペン。 何の変哲もないそれを真が触っていると、少年がまた笑う。 『じゃあ、起動してみようか。ほいっ!』 少年が手を上げると、シャーペンから何か機械音が聞こえてきた。 真が観察してみると、シャーペンのグリップ部分が二つに割れ、剣の鍔のようになっている。 「……ん?」 よくわからない形状になったことに真が苦笑いをすると、再びシャーペンから機械音。 鍔になったグリップと、シャーペンの芯の先が線と線で結ばれ、二等辺三角形の形を作る。 触ってみると、三角形の中身は鉄のような材質に変わり、ナイフ程の剣に見える。 『それが、君が得た能力!』 「能力って……?」 そして、初めに語った場面へと繋がるのだ。
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