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「――まぁとりあえず、これあるってことは夢じゃないのか」
チップが入っていないことを除けば、真の夢は夢でないことがわかる。
シャーペンが剣になる。
全く意味のわからない事象だが、真は別に気にしない。
生きていく上で今後関係なさそうだからだ。
「……着替えよう」
チップが机の上に置いてあるのを見てから、ため息を吐いて寝間着から着替えることにした。
『続いてのニュースです。最近町内で、不審者が出現しています。白昼堂々襲われるということが増えているので、くれぐれも──』
着替えてから、真は下に降りてコーヒーを飲んでいる。
家族と一緒に、そんなニュースを見ていた。
「真も気をつけなさいよ?」
「大丈夫だって、ドラマの主人公じゃあるまいし」
そう言って、真は玄関に向かい出かけようとしている。
しかし母親に止められると、何か包みを渡された。
なんだか若干暖かい所を見ると、いつものあれかと理解した。
「はいはい。“メグ”の所に持ってくんだろ?」
「ご名答!よろしく!」
「……りょーかい」
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