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ここでアーサー流の建築方法を説明しよう。
①なんかブツブツ唱える
②ピカッ!!
③出来上がり
創り出す物質の量によって詠唱時間は変動するとはアーサーの言葉。
柚木のなかでは、神様というよりも魔法使いの方がしっくりときた。
先程まで存在感バリバリだった安土城とパルテノン神殿を一瞬で消したのも“魔法”なのだろうか。
「よしっ!!これでどうだい?」
三十分程ブツブツと唱えていたアーサーが突然声をあげたかと思うと、空き地が青白い光に包まれた。
光の中から現れた建物は、巨大な洋館だった。
洋館とは言っても、某サバイバルホラーゲームの舞台になるような怪しげで陰鬱なものではなく、堅牢な造りの門に、噴水や花壇の広がる華やかな庭、美しい装飾の施された玄関、まさに華やかな豪邸であった。
「こりゃまた携帯小説やらラノベに出てきそうなこってこての豪邸だな。」
口ではそう言う柚木も、その光景には驚きを隠せなかった。
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