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翌朝、まだ日が昇り切らないうちに、ロウガは家を出ていた。 昨日とは違う、ちゃんとしたマントを羽織りフードを深々と被って、その下にはやはり無数の武器を携えて。 彼はまだ眠りから覚めない街を抜け、そのすぐ裏手にある森の中に向かっていった。 森のなかは、暗く、鬱蒼としていて、不気味な空間になっていた。そこに夜の闇も相まって尚更黒く深くなっている。 そんな中をロウガは、迷うことなく突き進んでいく。まるで自分の縄張りであるかのように。 暫く進んでいくと、ロウガはふと何かを感じ取って止まった。そして素早く身を屈めて茂みに入り込む。 すると、微かに人の足音が複数聞こえてきた。バラバラの歩調で、しかも金属が当たるガシャガシャという音が、次第に大きくなってくる。 そして視界に入ったのは、薄汚れた服と刃零れした武器を持った集団。見るからに、盗賊だろう事が分かる。 「おめぇら、静かにしろよ。もう少しで獲物が見えてくるんだからよ」 集団の先頭にいる髭面の男が、後に続く連中にそう言った。男たちは静かに頷き、再び歩きだす。 「………………」 ロウガはその後を、音も立てずに着いていった。
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