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椎名が夜深を送っている時
「あ、香椎です」
香椎は電話を掛けていた。
「どうしたの?しぃ?」
電話の主は
「乃梨さん。今、お兄ちゃんの彼女さんに会いました」
轟乃梨子。
椎名の妹の香椎も轟の従姉妹である。
「松田さんに?」
「はい☆」
「…それで」
「乃梨さんが言ってたみたいに相応しくないですね」
「…」
「まだ顔と女ってしか見てない第一印象ですけど」
「…」
「とりあえずは、やっぱお兄ちゃんの隣には私か男じゃないと合いませんね」
「…ええ。男は男とじゃないとね」
やっと喋った轟はそう言った。
「ですよね~☆」
香椎は賛同する。
「特にお兄ちゃんはボーイズラブに似合う人だから、ぜひ男と付き合って貰わないと腐女子的には頂けないですもの」
今の会話で判る様に、香椎もまた腐女子である。轟に負けず劣らず。
そして、二人共、男は全て男とラブラブをモットーとしている。
「実はですね、私のクラスメイトにお兄ちゃんに似合いそうな人が居るんですよ」
「どんな人なの?」
「顔はそんなに格好良くはないんですけど、ツンデレ受っぽい感じな子で」
「それはいいわね。ツンデレは鬼畜攻な月神兄にぴったりね」
「ですよね~☆」
鬼畜攻と言ってるが、実際、椎名は鬼畜攻かは…
内緒☆(椎名に聞いたらそう言ってました)
そして、香椎が言ったツンデレ受なクラスメイトの正体を知るのは少し先の話。
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