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「兄ィー、起きないと遅刻するけどおK?」
コンコン、コンコン、と軽くドアをノックする音が耳に入ってくる。
俺は昨日ゲームのやりすぎで、すげー眠くて反応したくない。
それでも、妹はドアをノックし続ける訳で。
「……あいー…」
仕方なく俺はてきとーな返事を返して起き上がろうとしてみる。
でも。
…だめだ、眠い。
しかも布団がまだ寝てろって言ってくれてるし、まだ時間もあるし、寝て良いよな。
なんつって考えながらウトウトとし始めた矢先。
「あの子来てるん、待たせて良いわけ?」
とかまた姉貴様が言うわけよ。
それを聞いたら体に鞭打って起きるしかなくないか?
俺はドタバタと騒がしい効果音が似合うような動きで早々と支度を整えた。
「兄ィー、ご飯は?兄ィの好きなハムエッグだよ、今日」
既に支度を整えた姉貴と妹が俺の好物であるハムエッグを頬張っている。
「時間ないから無理っぽい!んでも食いたい!」
「だと思ってお姉ちゃんがお弁当にしてくれたよ。学校に着いてから食べてね。ハイ、お弁当。」
妹があわあわと急いで靴下履いてる俺に、ハムエッグが入った朝用弁当と昼用弁当を渡してくれた。
妹よ、いつもスマン!
「兄ィ、忘れ物は?」
「多分、ない!」
「あんたこの手紙は?学校から来たんじゃないの?」
「それっ、PTAだから母さん帰ってきた時やって!」
「ハイハーイ、了解了解」
姉貴が呑気な声上げて、ひらひらと手紙を持った手で手を振る。
俺は玄関のドアに手を掛け、お決まりの行ってきますを言い、ドアを開けた。
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