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その日から私は何故か、とあに惹かれていった。
とあはいつも手が温かくて暖めてもらっては、「私の手が冷たいのは、とあの態度が冷たいからなんだよ?」なんてからかったりしてみた。
それで、「そうなんじゃん?」とか軽く笑ったよね。
本当に付き合ってるわけじゃないから嫉妬なんてできなかった。
私はこんなに好きなのにって事ある毎に思ったんだ。
だけど、とあが友達に、「奥菜と付き合ってるの?」って聞かれた時に笑ってごまかすあの笑顔も好きなんだ。
付き合ってない、って言われるのがこわかった。
中途半端な優しさで、私はもっと好きになった。
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