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カラオケボックスに フェリシアーノ・ルートヴィッヒ・ギルベルト・フランシス・アントーニョという珍しいメンバーで訪れていた。
今 アントーニョが歌い終えたところだ。
彼は辺りをキョロキョロ見渡すと ある異変に気付いた。
「あれ?フェリちゃんは??」
「ああ、フェリシアーノなら
『俺、ちょっとドリンクバー行って来るね。』
て言って 出ていったぞ。」
ギルベルトはテンション上げすぎて可笑しくなっているのか、
ご丁寧に声マネまで披露して答える。
「えぇっ!?なんやぁ 今の歌、フェリちゃんに一番きかせたかったのにぃ。」
ここのドリンクバーは、飲み放題を頼んだ客のみ 専用のコップが渡される形式になっていた。
落ち込むアントーニョを横目に ブツブツ云いながら曲を探すフランシス。
それらを見ながら ルートヴィッヒはボー然としている。
キィィ…
この部屋が開く音。
いち早く察知したのはアントーニョ。
「フェリちゃん! お帰りぃ。
って どないしたん!?」
確かにフェリシアーノ‥‥だが、
何処か様子がおかしい。
あの天真爛漫なフェリシアーノが、
身体中ひどく震え上がらせ 荒く息を吐き散らし 瞳孔を広げ下瞼(マブタ)を痙攣(ケイレン)させているのだ!!
異常に気付いた一同は慌てて彼に近寄る。
「どうした!? 何があったんだ??!」
「フェリちゃんらしゅうないで…」
「び ビールでも呑んで元気だせよ。」
「かなり震えてるなぁ‥‥
なんなら お兄さんの熱い包容で…」
「こんな時に何言っているんだ!??」
皆して 口々に励ましだす。だが、当人はあまり変化が無く
「な なんでもないよッ
ジィとしていたら すぐ落ち着くから‥‥」
と言うので、寒そうだから取りあえずアントーニョの上着を肩に掛け
気を楽にさせる為フランシスが軽めの酒をちょびちょび呑ませ
ギルベルトが 何でこうなったか聞きだそうとし
それをルートヴィッヒが阻止して ゆっくりとフェリシアーノの様子を見守る。
コンコン
暫くして、ノックが聴こえたのでルートヴィッヒが出ようとする。
“だが、妙だなぁ 何も注文なんかしてないんだが‥‥”
開けるとそこには…
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