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「とりあえず、姉。いってきます…」
玄関で姉に向かい合い、目で訴える……もう嫌だと、行きたくないと、どうにかしてくれと…
「今日も1日頑張れよ~じゃ、」
ガチャンと扉は閉められた。
オレの願いは虚しく散った。
「大和?遅刻するんだけど、どんすんのさ」
「水樹さ、さっきの可愛いキャラはどこ行ったんだよ、なぁ?」
「知らないよ、なんで大和達に天然水樹を見せなきゃいけないんだか…」
やれやれと手を広げながら歩くこいつ、高下水樹
一応、綾小路学園のアイドル
うん、今のこいつからは感じられねぇ…
「ねぇ大和?」
「なにかな真琴?つか腕組みヤメテ?」
「やーだ!このままホテル行こ?」
「てめぇは朝からなんちゅー考えしてんだ、よ!」
頭をわしゃと掴むとニヤニヤ笑ってくるこいつは不知火真琴、ただのヤりたい盛りの危険ナンバーワン!
「要。…Help me!」
「…ボクの大和なのに…なんで…まとわりつくの…」
「要?聞いてる?」
駄目だ…唯一まともな要が自分の世界に入ってしまった…
この状態で学校に向かうのにオレの体力は持つのか?つかこの状態を誰か打破してくれ!!!
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