家族…

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  なんで??なんで一緒じゃいけないの…?? 幼すぎる素朴な質問は俺の胸の中を八つ裂きにした… 博「昌ぁにぃ…」 心配そうに見つめる1つ下の弟の博…お前の言いたいことはだいたい分かる… 昌行「准一の…事だろ…??」 博は黙って俺の問い掛けに首を縦に振った 昌行「あいつには申し訳ないと思ってる…ちゃんと説明もするし必ず迎えにも行くさ」 その夜俺が帰宅した後、兄弟全員をリビングに呼んだ 昌行「突然なんだけど…俺は後1ヶ月経ったら本来の支店に戻らなきゃならねぇ…それで…俺がもう少しワガママが聞いて貰えるまで…末っ子の准一…お前を大阪のおじさんおばさんの家に預ける」 俺の言葉に一番下の准一は唖然とした まだ幼い准一でも辛い事を口にしちゃいけないと思って生きて行く決意をしてそう時間が経って居なかったのかもしれない 親父とお袋に置いてかれた兄弟の一員だと思って頑張ろうとしていた矢先だったに違いない 准一『昌行兄は…俺が居ると迷惑なの??俺…ちゃんと朝だって早起きするよ??兄ちゃん達の手伝いだってするし…おねしょだって治すから…一緒に住めないなんて…俺をおじさんのとこ連れてくなんて言わないで…』 末っ子の准一にとってこんなに苦痛な事はないだろう 俺だって出来れば全員養いたい…けど今の俺には無理だった どんなに頑張ったって下の5人の面倒なんかしっかり見ていく自信なんてなかった 昌行「ごめん…」 俺はやっとこの言葉しか出なかった…普通だったら幼い准一を諭してやらなきゃいけないところだろう 俺はとにかく言葉足らずでそもそも諭す言葉も技量も兄貴として最低な程身に付いてない世間知らずだって思った それでも賢い准一は俺の気持ちを悟ったのか否かは分からないが寂しそうな表情をぐっと持ち上げて微笑んだ 准一「俺…叔父さん叔母さんのとこに行くよ??だからちゃんと迎えに来てね??」 うっすら光る准一の涙が表情だけでなく准一を自身も綺麗に輝かせた 俺は複雑さを隠すことが出来ずその日の夜は一人で風呂の中で泣いた
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