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「まぁ、よろしいでしょう」
何がだよ、と思うが口には出さない。
……また無視されるのは嫌だしな
ところで、と自動人形が言うのが聞こえ、視線を向けた。
「出席──とってませんでした。欠席者はいますか?」
自動人形なのにけっこう抜けてるよなー、などと思いながら見渡し、
「あの馬鹿だけみたいだな。あっ、私は見学で」
Judge.と自動人形が頷く。
「む、葵殿は見学ですかな?」
忍者が何故?といった顔だった。いや、顔はスカーフで隠れてるから分からないが。
「いや、私戦闘系じゃないからさ。それなら見学しとこうかなって」
なるほど、というような顔をした。
……コイツ忍者なんだよな。見えないけど
「そろそろよろしいですか?お二方」
「ん、あぁ。悪かったな」
「Judge.構いません。では──」
瞬間、自動人形は背を向け、チラリと後ろを見、
「改めて、──授業開始です」
大きい跳躍だった。
校門から離れ、階段を下り行く。そのまま右舷側へと走った。
なにが起こったか、分からず呆然としていたが、すぐに我にかえり、
「──追うぞ!!」
校門前から生徒達が飛び出した。
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