第一章 揺らめきと予兆

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「人!? 俺以外にもいたのか!?」  翔は急いでその少女に駆け寄る。そして、顔をよく見た瞬間固まってしまった。少女の容姿がとてつもなく整っていたからだ。 「あれ? アンタ、何でここにいるの?」  その少女は問い掛ける。 「……………っ!」  (──見惚れている場合じゃなかった──)  翔は我に返ってその問い掛けに答える。 「何でか分からないがいつの間にかここに居たんだ。隣に居た友達も見当たらないし」 「…………この空間とは関係無いようね……。ちゃんと結界は発動させたはずなんだけど……。何処かに不備があったの……?」  「ッ!? 何か知ってるのか!? それとさっきの爆発は何だったんだ!?お前がやったのか!?」  何かを知っているような口振りで話す少女に、翔は詰め寄った。
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