第一章 揺らめきと予兆

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「えー……」 『こんな時間まで寝てるってことはどうせ特に予定無いだろ? 暇なんだし行こうぜ』 「んー……分かった。じゃあどこに何時?」 『取り敢えず学校に十二時半頃集合。んで、どっかで昼飯食ってその後遊ぶって感じで』 「りょーかい。んじゃまた後で」 『おう、遅れんなよ』  そうして電話が切れた後、翔は携帯をベッドに放り投げて準備を始めた。      ***  ちょうど良い時間になり翔は玄関の鍵をしっかり掛け、学校に向かった。  両親が仕事で家に住んでおらず一人暮らしのため、戸締りは徹底している。  そして、少し歩くと神社の境内へ続く階段が見えてきた。  ──水面杜(みなもと)神社。地元の中では比較的大きく、それなりに参拝客も多い。境内はいつも綺麗に掃除されており、さらにその一部の場所は知る人ぞ知る絶景ポイントになっている。 .
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