237人が本棚に入れています
本棚に追加
「………ん」
僕は鳥のさえずりで目を覚ました。
「…………そうか」
僕は昨日疲れはてて、ろくに夕飯も食べずにさっさと寝たんだった。
「一蹴起きた?」
霊夢が僕の部屋に入ってきた。
「おはよう霊夢…」
「おはよう一蹴、朝ご飯出来てるわよ、食べましょう。一蹴、昨日全然夕飯食べてないからお腹空いたでしょう?」
「うん、まぁね」
僕は布団をたたんで、霊夢と一緒に居間に行く。
テーブルの上には食事が用意されていた。
「どうぞ」
「うん、いただきます…」
僕が食べ始めるのを見ると、霊夢も合掌をして食事を食べ始めた。
「「………………」」
僕たちは沈黙の中、食事を食べ続けた。
ふと霊夢が、
「一蹴、体大丈夫?」
と言った。無理もないだろう、だって昨日僕は、あの後ほとんど意識がなかったのだ。
紫さんと霊夢曰く、“力”を急に使ったことによる副作用らしい。
「もう平気だよ、霊夢。それにしても…」
僕は胸ポケットから一枚のカードを出す。
「まさか僕が『こうなる』とは思わなかったな…」
「それは私も同感よ、一蹴」
そして僕は昨日の事を思い出す。
最初のコメントを投稿しよう!