141人が本棚に入れています
本棚に追加
正体
日曜日の夜6時、カギ拾ったスタバの前で待ってて。
これが竜さんからの留守電に入っていた。
いよいよ今日、竜さんと食事に行く。
正直、あんな地味な人見つけ出せるかなって感じだ。
スーツ眼鏡を探そうにも、結構そうゆう人は多い。
しかも向こうはあたしの事を全く知らない。
茶髪のロングヘアでショートパンツとだけ伝えたけど、わかるかな…
ていうか、向こうがスーツじゃなかったらどうする?
絶対見つかんないっ!
もう帰ろうかな、だって待ち合わせ時間とっくに過ぎてるし…
時間守れない人は嫌。
それとも仕事忙しいのかな…
「はあ…」
あと5分して来なかったら、帰っちゃお。
ここからはあのAventureの看板が見える。ラブくんはやっぱカッコイイ…
あたしがAventureを知ったのは、莉奈にすすめられたから。
正直あんまり興味無かったけど、無理矢理貸されたCDをきいて、どっぷりはまってしまった。
ーお前はしぬまで俺のオモチャー
その歌詞にすごく衝撃を感じた。
ラブくんはなんてすごい人なんだろう。
その日からあたしはラブくんの魅力に取り付かれた。
「あ、飛鳥ちゃん?」
名前を呼ばれ、振り返った。
最初のコメントを投稿しよう!