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もう何冊目になるかは分からないけど、
この『1日あった事を何でも書くノート』は、
あたしの必需品だ。
今日みたいに雨が降るとか、高校で誰とどういう約束をしたとか、とにかく何でも書いて、いつでも見るようにする。
そのおかげで、あたしのこの記憶障害は最小限の人だけが知ってる秘密だ。
もちろん、このノートだけじゃみんなに隠し通すのは無理。
ずっと隣に紘美が居て、あたしをサポートしてくれるから、こうやって高校にも行けるんだと思う。
「……で、紘美。古文の宿題って範囲どこ?」
「もう。バカ菜那ちゃんめ」
またイヒヒッと2人で笑って、あたしは紘美と帰路についた。
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