【最初の、きっと】

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「久我、下田、じゃあな」 真っ黒に日焼けした男子高校生が、あたしと紘美に手を振りながら電車を降りていく。 「じゃあね、里村くん」 紘美が笑顔で手を振り、 あたしも慌てて手を上げた。 同じ制服を着ているから日野宮高校だろうというのは分かるけど、どういう知り合いかは全く分からない。 でも、とりあえず 作り笑いを浮かべてみた。
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