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俺はもうガキじゃねぇっつうの」
「私より一つ下なんだから、十分ガキじゃない。
だから私が面倒見て上げなきゃ」
「さっさと離れろ。
お、お前のデカイ胸が当たってんだよ!」
クオンがサキを突き飛ばす。
ようやく離れる事が出来たクオンが、肩で呼吸をしていた。
そして――……
「アハハハ、赤くなった。
クオンがまた赤くなった。
あと鼻血垂れてるよ」
サキがクオンに人差し指を向けて言う。
「へ?」とクオンが言った。
そして自分の鼻先に指を持って行く。
「……お前のせいだぞ、このバカ女!」
クオンがベッドに倒れ込む。
「あぁ、暑いなぁ……
人間寒さじゃ死なないけど、暑さなら死ねる気がする」
「仕方ないよ、今の季節じゃ。
じゃあ私、シャワー浴びて来るね。
クオンを探すので汗掻ちゃった」
サキが言う。
クオンがベッドに倒れ込んだ姿勢のままサキの方を向いていた。
「――一緒に入る?」
サキが服に指を引っ掛け引っ張り、胸元をチラつかせながら。
「入るかバカ!
行くんだったらさっさと行けよ、俺はここにいるから」
はいはい、とそう言ってサキが出て行った。
クオンは一人残された部屋でゴロンと寝返りをうつ。
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