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対象の情報を閲覧し、意識を改竄する。
あまり大それた事は出来ないけど」
「白の魔導書……名前は聞いた事あるが、実物を見るのは初めてだな。
そうかそれが……」
「まぁ、一般的には最弱の魔導書、らしいけどね」
クオンの顔が少し沈む。
それをアーサーは見逃さなかった。
そんな能力が最弱というのはいったいどういう理由なのだろうか。
他人の意識を改竄出来るのだから、最強と呼ばれてもおかしくはない、とアーサーは思った。
「そうかい?
私には最強と言われても何ら遜色なく見えたのだが」
「何の役にも立たない魔導書だよ、これは。
そこらで簡単に手に入る魔導書より使い途がないんだから。
情報を閲覧するだけなら、ネットでウィキでも使えば事足りる。
意識の改竄だって、あの程度の簡単なものなら問題ないけど、もっと真剣にやろうとしたら――……」
「したら?」
クオンがそれ以上を言おうとしなかったので、アーサーが言った。
アーサーとしては、彼のこの意味深な言葉が少し気になる。
しかし彼はそれ以上を語ろうとは結局しなかった。
そして彼が魔導書を了ってしまった為、アーサーはこれ以上は聞く雰囲気ではないと判断。
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