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  まっすぐな目で 俺の目を見てくる侑李 吸い込まれそうな 真っ直ぐで綺麗な瞳 でもどこか悲しくて 切なくなった。 俺は侑李の目から視線をそらすことができなかった。 いつもそうだ 侑李の目から逃れられたことはない それに、いつだって侑李は 本気でぶつかってきてくれるのに 俺が逃げてるんだ。 向き合うのが怖い いつもそうやって 自分に理由をつけて 侑李から逃げてきた でも、もうそんなの通用しない 「なあ…、」 「…ん?」 「4人で海行こう」 「う…海…っ?」 「うん」 侑李は訳がわからないような顔をしてる 「なんで海…?」 「なんとなく…かな」 侑李の頭には たくさんの?マーク 「やまだっ!ゆうとっ!」 俺は山田と裕翔を呼んだ。 「…どうしたんだよ」 「なに…?だいちゃん」 多分、俺と侑李が一緒にいた事に 警戒をしているんだろう。 控えめに2人が言った 「今から海行くぞ」 「は?」 「ふぇ?」 間抜けな2人の声が耳に入った 「だから…、海!」 「なんでいきなり…」 山田はそう言って 侑李をちらっと見た 「え、…でも授業は?」 さすが真面目な裕翔 「さぼろうぜ!さ、出発っ」 「えっ?…ちょっと大ちゃん!」 「まてよーっ」 2人はなんか言ってるけど 侑李は何も言わずに すたすたと付いてきた。  
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