日常

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「まぁいいわ、知ってること話なさい」 「こ、断る。俺は諭吉さんを貰った、諭吉さんの誓いを俺は裏切らない」 拳を握りしめ力説する瑛太の頭上から、諭吉さんの束が一つ降ってきたのを瑛太は静かに見ていた。 それを光速で懐にしまい揉み手をしながら対応する。 「と、男にならいってる所でだが綺麗で可愛い雪月ちゃ……失礼。 佐藤様の願いを断る馬鹿はいませんよ」 「前置きはいいから早く」 そうですかと、名残惜しそうに瑛太は空間に腕を突っ込み肘から先が消えた。 何かをまさぐる表情をしながら肩を上下させる。数秒後、あったあったと言いながら肘から先が戻って、手には薄い四角の箱が握られていた。 強引に奪い取り、箱の電源を入れると学園の立体映像が映し出され、その中に赤い光点が点滅していた。 それを見て、忌々しく雪月は呟く。 「上か、厄介なトコに逃げ込むつもりね。待ってなさい」 「またのご利用お待ちしてま~す」 瑛太は嶺人とは違い、丁寧に雪月を送り出した。
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