第三章 ◆ 彩の気持ち

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あれから1ヶ月がたとうとしていた。 彩は相変わらずベタベタしてくる。 正直…………あきれていた。 里「仁あたしちょっと先生のとこ行ってくるね!」 仁「わかった。この辺で待ってる」 里「うん!」 里穂はそう言うと走って行った。 俺は暇つぶしに図書室に入って行った。 適当に本を選んで読んでいた。 「……仁くん!!」 振り向くと彩がいた。 仁「なに?」 彩「………………そんなに冷たくしないでよ」 彩は後ろから抱きしめてきた。 彩「好きなのっ………仁くんが……小さい頃からずっと………あの子より仁くんのこと知ってるよ?………ねぇ…あの子と別れてあたしと付き合って…………」 彩が本気で言っているのはわかった。 仁「…………彩の知ってる俺は小三までの小さな俺だろ?…今の俺は知らないだろ?」 彩「…でもっ…ずっとずっと好きだったのに……大阪に行ってもずっと仁くんのこと思ってたのに……仁くんはあたしだけのものだったのに…………」 「仁はっ仁はものじゃないですよ……?」 声のした方を見ると里穂が目には涙がたまっていた。 里「ごめんなさい。彩さん、他の何を譲ってもいいから…でも仁だけは譲れません」 里穂はそう言うと俺の腕に自分の腕を絡めた。震えてた。 里「ごめんなさいっ……彩さんの方が早く仁を好きになったのに……ひっく……ごめんなさいっ」 里穂は泣きじゃくりながら頭を何度も下げていた。 仁「彩…ごめん。俺こいつにベタぼれなんだ……こんなにも愛しいと思う人は里穂だけなんだ……」 彩「……っ」 彩は泣き目になりながら図書室を出て行った。 里「うっ…ひっく……うぁぁぁぁんっ……」 仁「泣くなよ」 里「仁~!大好きっ」 里穂はそう言うとキスしてきた。 仁「俺の方がお前のこと好きだ」 もう一度キスをした。 .
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