第四章 ◇ クリスマス

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「ありがとうございました」 ついに指輪を買った俺。 里穂とは駅で待ち合わせ。 その後ホテルに一緒に行く予定。 仁「さむっ……」 俺は指輪の入った箱を握りしめ歩いた。 里穂が"J"で俺が"R"のイニシャルの入ったぺアリングを買った。 里穂が気に入るかドキドキする。 「やだっ!放してよ!」 「いいじゃん。俺たちといいとこいこうよ」 「やだってば!」 ひとりの女が男2人に捕まっていた。 その女は彩だった。 仁「すいません。その手放してください」 俺は男たちに言った。 「ちっ!なんだ。男連れかよ」 男たちはどこかへ行ってしまった。 仁「大丈夫か?」 彩「うん。しつこく付きまとって来るから困ってたのありがとう」 仁「いや。別に……今から帰んの?」 彩「うん」 仁「危ないし途中まで一緒に行くか?」 彩「……大丈夫。優しくしないで……余計傷つく」 仁「……悪い」 横断歩道の信号が変わり俺たちは止まった。 彩「それ。彼女にプレゼント?」 仁「あぁ。これから会うんだ」 ドンッ 後ろを通っていた人がぶつかってきた。 指輪の入った箱が道路に落ち、俺は慌てて拾いに行った。 キキキキキィィィィィィッ 彩「仁くんっっっ!」 ドンッ 「うわぁ!人がひかれたぞ!!」 「救急車呼べっ!」 だんだん意識が遠のいて行く。 ……………里穂……… 俺は意識を手放した。 .
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