第四章 ◇ クリスマス

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里「仁っ大丈夫っ?!」 里穂が病室に入ってきた。 息が切れている。 きっと猛ダッシュで来たに違いない。 仁「俺は大丈夫なんだ………彩が俺をかばってくれた…………でも彩が重体になって意識が戻っても…………歩くのが大変だって…………」 俺は辛くて怖くて…………どうしようもなかった……… 里「仁っ……」 里穂は優しく抱きしめてくれた。 今にも涙が出そうだった。 「仁くん…今日………帰ってくれ」 戻ってきたおじさんが言った。 おばさんはまだ泣いていた。 仁「………またきます」 俺はそれだけを言うと里穂を連れて病室を出た。 彩は俺のせいで………… 俺をかばって……………… 俺は彩に償わなくちゃいけない……………… 彩の……そばにいなくちゃいけない………… クリスマスの街は賑やかできらきら輝く中俺はずっと考えていた…………… .
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