第一章 ◆ 過ち

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キーンコーンカーンコーン… 「じゃあ今日はここまで」 先生はそういい残すと教室をあとにした。 「仁~!一緒にご飯食べよ!」 また女が周りに集まってきた。 俺はそれを無視して教室を出た。 尾「里穂ちゃん。一緒にお昼どう?」 里「尾川くん!いいよ!どこで食べる?」 また尾川と一緒にいる……… 「あっ!尾川晃くんと結城里穂ちゃんまた一緒にいる!」 「確かあの二人って付き合ってるって噂あったよね?」 いつの間にか女たちが俺の横にいた。 そんな噂………聞きたくないほど聞いた…… 「仁~ご飯どこで食べるぅ!?」 ドキンッ 里穂と目が合った。 里「……仁…」 里穂は俺の名前を呼んだ。昔と同じように………… 尾「里穂ちゃん?知り合い?」 里「えっあ……うん」 尾川が俺を見た。なぜか腹が立つ。 仁「誰だっけ?俺あんたなんか知らないけど」 心にもないことを言ってしまった。 言った後にすぐに後悔する… 尾「そんな言い方ないだろ!?」 尾川が強い口調で言ってきた。 たぶん…いや絶対、尾川は里穂のことが好きだな……… じゃあ付き合ってるってほんとのことなのかもしんない……… 尾「里穂ちゃんに謝れよ!!」 ズキン…… 里穂………なんで泣きそうな顔してんだよ………… 里「尾川くん………もういいの…行こ……?」 里穂は震えた声で言った。 尾「里穂ちゃん……わかった。行こう」 尾川が里穂の肩に手を置いた。 3年前までは……里穂の隣は俺の場所だったのに……今は違う奴がいる………… 里穂の俺の名前を言った声が頭から離れない………… 正直嬉しかった………"仁"と名前で呼んでくれて…… なのに俺は…………なにをしてるんだろう…………… また……… 里穂を傷つけた……………… .
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