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前に進むっつってもな………
涼「仁~あいつが呼んでるぞ~」
仁「……ん?」
涼太が指さした先には和樹がいた。
仁「……突然なんだよ…?」
和「悪い。時間あるか?」
仁「大丈夫だけど…」
俺たちは中庭の方へ出た。
和「これ。里穂から」
新の手には一通の手紙があった。
仁「なんでお前が……」
和「……あいつが泣くから」
新は俺に背を向けて話し始めた。
和「里穂さ……お前の話するときいつも泣きたそうな顔するんだ……」
仁「………え…?」
里穂が……………泣く…?
和「………最近さやっと笑うようになった…」
仁「――――…付き合ってるのか…?」
和「…いや。振られた…でも…絶対振り向かせる。俺はあいつを泣かせない」
新はまっすぐに俺を見ていった。
悔しい気持ちが押し寄せてきた。
でも………
何も言えない。
泣かせてしまっているのは
俺なのだから…………………
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