第七章 ◆ 道

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仁「海里俺ちょっと行ってくる」 海「わかった。ちゃんと話してこいよ!」 海里は俺の背中を押してくれた。 俺は里穂のもとへ向かった。 里「友達大丈夫なの?」 仁「あぁ……」 里「仁…桜がきれいだね」 仁「そだな…」 俺たちは2人で桜の木を見上げた。 里「あのね…仁。あたし仁がどんな気持ちで別れを告げたかも何も考えてなかった―――――…」 里穂はゆっくりと話し続ける。 里「北海道行っちゃうんでしょ…?」 仁「うん…」 たぶん里穂は北海道に行くから別れを告げたんだと思ってる。 でも……それでいいんだ。 里穂は俺の本当の気持ちを知らない方がいいんだ。 里「あたし…頑張るから。また大切な人見つけてその人と幸せになるから」 仁「あぁ……絶対に幸せになれよ!」 俺は精一杯の笑顔で里穂に言った。 里穂も笑い返してくれた。 里「お互い大切な人ができたら…また会おうね!今までありがとうっ……ばいばいっ!」 里穂は満面の笑みで手を振りどこかへ行ってしまった。 里穂………… 本当のさよならだね――… 俺たちの儚い恋に……。 またいつか巡り会えたら――――…… その時は 笑って「あの頃は楽しかったな」って言えるかな―――――――――… .
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