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入院三日目。
俺は中庭を散歩していた。
足元にボールが転がってきた。
「すいませーん!ボール取ってもらえますか?」
ボールが転がってきた方にボールを投げる。
するとそこにいた女の人が俺に近寄ってきた。
「すいません!あたし毎日子供たちと一緒にボールで遊んでるんです」
彼女は満面の笑みで話かけてきた。
その笑顔はとても明るく里穂に似ていた…………
ってなんでまた里穂のこと考えてるんだよ―――――…
「立って話すのもなんだし座りませんか?」
俺たちは近くのベンチに座った。
「いつから入院してるんですか?」
仁「三日前から…貧血で」
「そうなんですか………あたしはもう二年になります」
彼女は空を見ながら言った。
その顔は切なそうだった。
「癌なんです」
俺はただ聞いていることしかできなかった。
「すみますん。こんなしんみりした話なんていやですよね。あっそういえば自己してませんでしたねっ!!」
さっきまでの切なそうな顔は嘘だったかのように笑顔で言った。
「あたし堀口要って言います。ちなみに年は22です!」
仁「同い年だ……」
要「本当!?じゃあ普通に話ても大丈夫だよね?」
仁「うん。俺、相川仁。仁でいいよ」
要「わかった!じゃああたしも要で!」
要は満面の笑みで言った。
これが……要との出会い。
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