第七章 ◆ 道

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入院最終日。 あの日から毎日要と会うようになった。 会うたびに要の笑顔に癒されてそのたびに里穂を思い出す……… 要「こんにちわ~!入院も今日までだね!!」 仁「あぁ」 要「そっかぁ寂しくなるなぁ」 いつもの中庭の同じベンチに座って話す。 要「ねぇ………仁」 仁「ん?」 要「退院しても…会いにきてくれる……?」 要はボールで遊ぶ子供たちを見ながら言った。 仁「…あぁ」 要「ほんと!?やったっ嬉しい」 要は優しく微笑んだ。 実を言うと要を気になりだした自分がいる。 でも…………それよりもっと里穂のことが好きで仕方ない。 俺は……最低だ。 要「仁……今日さ夕方…病院の屋上にきて」 要のその言葉に大体なんのことなのか予想がついた。 要の顔が赤いから。 要の気持ちに…………俺はどう答えればいい…? 里穂を忘れるためには……どうしたらいい……? そんなことばかり考えていた。 .
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