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図書館についた。
俺たちは空いている席についた。里穂は俺の目の前についた。尾川は里穂の隣に座った。
尾「里穂ちゃん昨日さ―――」
里「えぇ!ホントに!?」
いくら一緒にいられるとはいえ里穂と尾川は自分達の話で盛り上がっていた。
俺って…邪魔者だな……
そう思いながら里穂の足に自分の足を当てた。
里穂と目が合う。
鼓動がいつもの数倍速くなった。
里「どうしたの?わからないとこでもあった?」
仁「……ここ」
俺は適当に問題を指差した。
里「ここは――――」
里穂はわかりやすく丁寧に教えてくれた。
里穂………髪のびたな…
俺は里穂が教えてくれているにも関わらず里穂ばかりを見ていた。
あの頃とは違って髪は長くなったし、少しだけ化粧もしてる…………ただなにも変わらないのは……優しい笑顔……それだけ。
3年でこんなにも変わるものだな…………そう思った。
尾「里穂ちゃん。ちょっと本探してくるね」
里「あっうん!わかった」
尾川は席をたった。
里穂と2人っきり………
里「仁………」
突然里穂が俺の名前を呼んだ。
仁「……なに?」
里「仁…変わったね?」
仁「……里穂もな?」
綺麗になった……………
里「なんで……お昼…あんなふうに言ったの…?」
仁「……別にいいだろ…別れたんだし………」
きつく言ってしまった………
どっちにしろ本当の事なんて言えるはずがない。
やきもち………なんて。
里「…………そっか…」
里穂は笑った。
でもその笑顔は泣くのを我慢してるみたいだった…………
仁「り……」
尾「里穂ちゃん!そろそろ帰ろうか」
俺の声は尾川の声に打ち消された。
里「あっわかった…!」
里穂は席を立つと同時に俺の目の前にメモを置いた。
【今日絶対に音楽聴いてねby里穂】
メモにはそうかかれていた。
里「……じゃーね!仁くん!」
里穂はいつも通りの笑顔を俺に向けると図書館を出て行った…………
俺はただずっと…………
メモを握りしめたまま里穂の背中が見えなくなるまで見ていた………………
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