第七章 ◆ 道

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俺は無事に退院しもとの生活に戻った。仕事が休みの日や帰りに病院に行くのが日課となった。 あれから一週間。 要は寝たきりの生活になった。 今までは治療をしないということで入院していたらしい。 でも要は俺と付き合いだして手遅れだとわかっていても…… 1日でも長く生きれるようにと治療を始めた。 薬の副作用から髪は抜け要は帽子をかぶるようになった。 要「………仁…髪の毛なくなっちゃったよ……」 仁「…仕方ない。薬の副作用なんだから」 日に日に要は痩せていく。 そのたびに俺は自分を攻め続ける。 …………要は俺と1日でも長く一緒にいられるように苦しみにも耐えて治療してるのに――――――俺はどうしてこんなにも想ってくれてる要を好きになれないんだろう―――… そんなことばかり毎日繰り返して考える。 要の死は日に日に近づいているのに―――――――… 俺は―――――――――… 里穂のもとへ戻りたいと 心のどこかで思っていた……………… .
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