背水のジェンガ

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「ふぁあ~眠っ…」 今日は朝から凄く行きたくない学校へと足を運ぶ。ってか運んでやっている。 それそろ自己紹介も必要な頃だろうから一応名乗っておくと俺は内藤風亜。 ちなみに下の名前はフアと読む。 変な名前だなぁ…と自分でも思う。 まぁ、自己紹介はこんな所にしといて今日はすごーく嫌いなこの学校について紹介しようかと… 俺の通ってる高校は中高一貫の私立学校で中等部から上がったやつはたいてい金持ち野郎ばかりでいけ好かない。 なぜ、そんな学校に来たかと言うと…例年この学校の高等部は外部生徒が極端に少なく、それでは学校側としてもいけないと思い、今年は特別枠として入試の成績トップ10人には卒業までの必要費用を全て学校が持つとか言い出したんだぜ? そりゃ燃えるわな。 そんな学校の策略に見事にはまった奴の中の一人がこの俺。 死ぬ気で勉強して入試では9位に食い込んだのだが中学のときに勉強しすぎてここに入った時には勉強の意欲なんてもんはどこかに消え去りこのざまだ。 ざまぁねぇな。学校側も。 というわけで俺はこの学校に入試を受けた時の金しか払っていない訳で。 とか学校に悪態をついていると後ろからよく知った声で話し掛けられた。 「よっ風亜!今日は朝からの登校日か?」 「ん~…たまには朝から来とかないとなー…」 「ってか毎日来いよな!」 「いや、昨日は風呂に入ってたらいきなり裸のデビ〇ーク星人がワープしてきてだな…」 「じゃあお前はその異星人と結婚する訳だな?」 というわけでこんなネタも理解してくれるこいつは萩原帝。 俺のこの学校での数少ない理解者だと俺は考えている。 そして帝も外部生徒だ。 ちなみに1位で入学しやがった。 「にしても相変わらず風亜はちっちゃいのな。」 こいつ…今、言ってはいけないことを口にした。 「お前の…血は……」 「え?なんて?」 「お前の血は何色だぁー?!」 内藤風亜。 身長160cm ちょっぴり気になるお年頃。
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