遠き道のり、目覚める力。

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ども~~、クゥトだ。 今度は随分と久し振りだな。 ……あの剣精、 暴れ過ぎて閉じ込められてやんの。 あの時な、ケミールが念じればあそこから出せたんだぜ? そりゃあ、あいつはケミールの剣精だからな。主が念じればそれが力になる……それが剣精だ。 あぁ、シャボン玉のフラップなんかに入ってる時点で剣精としておかしいけどな? でも、じきにケミールもデカいシャボンフラップを武器にしてるし。別にいいだろ。 それにしても……「ランテ」ってあのオッサン……。やたらめったら変で、おまけに強そうだな?? あぁ、エクイラストーリーの読者なら、ちーーと気がついてるだろ。 あえて何かは言わないけどな?はっは! まぁそれは置いといて……、だ。 俺は、こいつ……ケミールに言ったよな?? 『過去が真っ暗だ』って……。 今……ちょっと光が差したんだが、その光がまた影を作って過去を暗闇に変える……。 差した光が強ければ強い程……それを失った世界は暗く冷たい。 これから辿る過去の記憶は、弱い光が強くなっていく時期だ。 しばらく……、続くな。 こいつが棄てた記憶は。 あ、でもヒトは自分で記憶を完全には消せない。 棄てた何て言ってもそれは気にしないようにしてるだけ、ただの強がりだ。 乗り越えた時こそ、その時を笑える。 乗り越えたからこそ、その時より強くなれる。 さぁ、続きを思い出してもらおうか?? 巻き戻した時計も、高速でまた『現在(いま)』に戻り始めてる。 ……………………………
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