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「はは……、ずっとはそいつもキツいな……。
でも寂しくないか?俺だけしか周りにはいないし、俺だって、たまにお前から離れなきゃいけないかも知れない。
例えば……、その血まみれの服じゃあ他の街に入れないからな。
俺が一っ走りして新しいの買ってくるから、外で待ってなきゃいけないんだぞ?」
「え………。」
それを聞いてケミールの表情が沈む。
無理もない、ケミールは過去に『すぐ戻る』と親に言われて、そのまま逃げられている。
「……あ、絶対に置いて逃げたりしないぞ!!
本当なら白衣に隠してでも街に連れて入りたいんだけどな!!
それをすると逆に怪しいし、ケミールにぶかぶかの白衣だけ着せるのもなぁ……。」
「……うん。大丈夫。
ランテさんを信じてるから。」
ケミールはそう言って、食べ終わった朝食の食器を片付けだした。
ランテは、とりあえずはホッとして自分も手早く食器を片付けだした……が、
――ガタガタガタガタガタガタッ!!――
「…………。
ちょっと目覚ましが鳴りっ放しだわ、止めてくるから待っててくれ。」
ランテはそう言って、テントへ入ると……、
……クローがランテ目掛けて突っ込んで来た。
「危ねッ!!
お前な!勝手に目茶苦茶に動くんじゃねぇッ!!ケミールが怪奇現象と思って怖がるだろうが!!
しかも朝から悪口並べ立てんな!!」
ランテは飛んで来たクローを、真剣白羽取りすると、額に血管を浮き上がらせながらそう言った……。が、
「(ばか!あほ!ボケ!ナス!おこ!うつけ!アンポンタン!!その他以下100省略ッ!!
あたしから離れんなッ!!あたしはあんたの半径2m以内じゃないと物ッ凄!嫌!!)」
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