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もう、刺さる勢いで来ているクロー(中身アスタイガ)、それを必死に地面に押さえ込むランテ。
「相変わらずなんつーわがままだ……。
と、言うか以下100って何だ!?俺はそんなに悪い言葉は知らねーよ!」
「(極悪!非道!冷血漢!スケベ!ドS!ドM!とか色々あるだろ!!)」
「後半は意味を理解して言えっ!!?
俺は普通だ!ドSでもドMでもないっ!
大体SとMは反語だバカ!!
ついでに俺は今んとこ「エロ要素」にはそこまで興味ねーよ!!
だからスケベでもないっ!」
「(んじゃ児ポ法違反!!)」
「誤解を招くな!俺がいつ『児童ポルノなんたらかんたら』を違反した!!?」
「(ケミールに白衣『だけ』着せようとしただろ!!?)」
「それが嫌だから服買いに突っ走るんだろうが!!」
地霊虎(アスタイガ)よ……、お前は本当に主(俺)が好きなのか疑問になったぞ……?
そう、ランテは思った。
好きならここまで悪口を並べ立てないだろうと。
……と、そこへ。
「あの……、ランテさん。
……喧嘩??」
「おぉケミール!?
いや、なんつーかその……目覚ましが止まらなくて……!」
「(思いっきり見た目あんたの武器だよバカ!
どこをどう見たらクローが目覚まし時計に見えるんだいタコ!!)」
続く悪口攻撃。
武器に入っているからケミールには見えないだろうが……、見えたら大事だとランテは思った。
……しかし、この時ランテは甘く見ていたのだ、ケミールの『精霊眼(セイレル・アイズ)』を。
「そのトラさん……、女の人なんだね。
豊穣の大地みたいな色してる。
……すごく綺麗……。」
「……………へ?」
「(…………はあぁぁぁああ!!?)」
ランテは首を傾げ、クロー(中身アスタイガ)はバタバタとのたうち回った。
物凄く鮮明に見えているらしい、武器に入り、主のランテすら見る事の出来ない地霊虎(アスタイガ)の姿を。
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