..Chapter001,

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   考えるよりも先に、唇が動いた。 「よろこんで」  彰くんは笑って、わたしの手を握った。彰くんの吐いた息が白い。ああ、もう、冬なのだ。でも、わたしはそんなこと、どうでもよかった。目の前にわたしのことを見て微笑んでくれる人さえ居れば、それで。  
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